- 歯並びは良いけど口ゴボが気になる…
- 前から見ると良いけど、横から見ると歯が出ている…
日本人がなりやすいと言われる「口ゴボ」。
でも、自分が「口ゴボ」がどうかよくわからない…という方のために、今回のコラムでは、その「口ゴボ」のセルフチェック方法をご紹介いたします。
口ゴボって何?
顔を横から見た際に、鼻の頭から、顎の先を直線で結んだラインを「Eライン」と呼びます。
「Eライン」とは、エステティックラインの略で、一般的に、このラインから唇がはみ出さない(あるいは少し内側にある)のが、美しい横顔とされています。
逆に、この「Eライン」から、唇がはみ出している状態(見た目)のことを、「口ゴボ」と呼んでいます。
日本人は比較的、「口ゴボ」になりやすいと言われており、「口ゴボ」にお悩みの方は意外に多いようです。
「口ゴボ」は無理に直す必要がないとされますが、
- 口が突き出して見える
- 鼻の下が長く見える
- 口全体がとんがって見える
など、見た目のコンプレックスにつながることや、口呼吸になりやすいといったリスクがあることで、矯正をお考えになる方も多くいます。
(口ゴボについて詳しくは、こちらの記事もご参照ください。⇒ 日本人は口ゴボになりやすい要素が揃っている!?)
口ゴボのセルフチェック方法
それでは早速、「口ゴボ」かどうかを確認するためのセルフチェック方法をご紹介いたします。
「口ゴボかも…」と感じている方は、まずは以下の方法でご確認くださいね。
1)唇を軽く閉じる
まずは、唇を軽く閉じてください。
この際、歯が邪魔をして、唇を閉じきることができない場合、「口ゴボ」の可能性があります。
また、下唇のところに深い溝ができたり、下あごの先の梅干しのようなしわができたりした場合、やはり「口ゴボ」の可能性があります。
2)人差し指を「Eライン」に当てる
人差し指をまっすぐ伸ばし、「鼻先」と「下顎の先」…つまり「Eライン」に当てます。
この際、指に唇が当たらない、あるいは軽く触れるぐらいなら、問題ありません。
逆に、唇が強く押しつぶされるような状態ならば「口ゴボ」の可能性が高いと言えます。
3)前歯の隙間を確認
口を軽く閉じて、前歯のかみ合わせを確認します。
その際、上の前歯と下の前歯の先端がどのくらい離れているかをチェックしましょう。
隙間が5mm以上ある場合は、「口ゴボ」の可能性が考えられます。
一般的に、前歯の噛み合わせの前後関係をオーバージェットと呼びますが、このオーバージェットが2mm~3mm以内であれば、正常とされています。
これらの3つを確認し、気になる部分があるようでしたら、歯科医師にご相談されることをお勧めいたします。
口ゴボを放置したらどうなるの?
「口ゴボ」は基本的には、見た目の問題だけですので、必ずしも治療しなければいけない訳ではありません。
気にならないのであれば、放置しても問題ないでしょう。
ただし、「上顎前突(じょうがくぜんとつ=いわゆる出っ歯)」や「上下顎前突(じょうかがくぜんとつ=上下の前歯が前傾している状態)」が原因で、「口ゴボ」になっている場合は、注意が必要かもしれません。
「上顎前突」や「上下顎前突」の場合、前歯をあまり使わず奥歯中心になるため、奥歯に負担がかかりやすかったり、前歯が前方に傾斜しているため、転倒時に前歯を折りやすかったり、などのリスクがあります。
常時、口が閉じられないため、口腔内が乾燥しやすく、結果、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
このようなケースでは矯正治療を検討した方が良いかもしれません。
口ゴボって矯正できるの?
「口ゴボ」の原因はさまざまですが、生活習慣に起因するものであれば、その原因となる生活習慣を改善することで、進行を抑えることができる可能性はあります。
ただし、基本的には、歯列矯正や外科的な処置により直す必要が出てきます。
元々の骨格が原因であるなど、外科的な処置が必要なケースを除き、歯列矯正で改善させることが可能です。
外科的処置(外科手術、整形)が適しているのか、歯列矯正で対応できるのか?は、「口ゴボ」の原因や状態によっても異なります。
そもそも、治療が必要かどうかも含め、「口ゴボ」でお悩みでしたら、まずは歯科医院で相談することがお勧めです。
歯列矯正を行っている歯科医院であれば、シミュレーションによる改善状況の確認も可能です。
また、レントゲン撮影やCTスキャンを行えば、治療の必要性も含めて、詳しくわかるでしょう。
「口ゴボ」は、見た目という点からもお悩みの方も多いですが、かみ合わせという点でも注意が必要なケースもあります。
まずは、信頼できる歯科医師に相談して、対応を検討されると良いでしょう。